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2015.6.6|Sat|−7.18|Sat|仮想コレクターの小部屋ー90年代の北辻良央


  +Y Galleryでは、6月6日(土)より、北辻良央の90年代の制作を中心とした『仮想コレクターの小部屋』と題した企画展を開催いたします。

 北辻は、1948年に大阪府羽曳野市生まれ、多摩美術大学在学中の1970年前後より作品を発表しはじめ、地図をトレースした作品によりその活動は広く知られることになります。「物語シリーズ」では小説をもとに「絵」と「言葉」のイメージの往復から、イメージの記憶機能をシステム化し、そのズレをあぶりだしました。

 そのような虚構を排した実務的な繰り返しから、80年代には様々な素材を用い、物語性を感じさせるオブジェ彫刻へと変化しました。続く90年代にはその作風は個々の作品だけでなく、発表会場全体にひろがり、物語が空間と結びつくような「場」の必然性をもった展示を行っています。

 今回は、「ポストもの派」として位置付けられる北辻の90年代の作品の中から、発表の機会が少なくあまり目に触れていないものを『仮想のコレクション』として構成し、楽しんで頂くための企画です。オブジェ彫刻と、詩とのコラボレーションから生まれたドローイングなど、合わせて約20点を出品予定です。