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2016.1.23|Sat|-2.13|Sat|北辻良央「男女群島・女島編」

 

 本展は、美術作家・北辻良央の初期作品「男女群島北部地図」(1971年)*と同じ手法で、群島南部に続く「女島」を新たに制作、発表し、その制作の一部を映像記録するという計画のもとに企画されました。(映像は後日公開)1971年の「男女群島北部地図」は北辻の名が知られることとなった初期の代表作です。今回制作された「女島」の地図は、70年代初めに「男島」と合わせて購入したまま45年間作者の手元にありました。

 元となる印刷物の地図をトレーシングペーパーと鉛筆で写し、写し取られたもの元にしてまたトレースしてゆく…。元の地図を含め計6枚からなる本作を壁面に一覧し、鉛筆が刻む等高線の硬質な揺らぎに近づき、その一つ一つに見入る時、この作品の持つ構造やシステムの中に立ち現れるものは何でしょうか。また、これらの70年代の概念的な思考は一見して80年代以降の仕事と相反するように見えますが、たえず作者の根底にあり制作の裏打ちとなっていると当画廊は考えています。何卒ご高覧いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

 

* 「男女群島北部地図」1971年制作(1974年紛失、1987年再制作) 現在、千葉市美術館蔵

 

高嶋慈さんによるレビュー

http://artscape.jp/report/review/10119453_1735.html