Past


2023年7月 越前谷嘉高展

展覧会は終了しました。

越前谷嘉高  展

 ECHIZENYA Yoshitaka Solo Exhibition

 

2023.07.04.Tueー29.Sat

Closed on Sun,Mon&Holidays ※日月祝休

TueーFri 12:00ー18:00 Satー16:00

時間外の観覧を希望の方は来場予約よりご連絡ください。

 

※会期終了〜8/4(金)まで展示を予約制にて観覧を承ります。

29日以後の展示は一部変更があります。

※最新の展示はインスタグラムから Instagram 

 

7月4日(火)より「越前谷嘉高展」を開催いたします。

越前谷は1961年北海道室蘭に生まれ、86年多摩美術大学大学院美術研究科修了。80年代から神話的とも言える絵画を発表しています。その作品は山水あるいは迷路や階段や家(あるいは庵)などの構造物、何処か謎めいた人の佇まいなどが一体となった風景として描かれています。懐かしさと不思議を孕んだ出現的な絵画ともいえます。今回の個展は関西圏では初となります。どうぞご高覧くださいませ。

+Y Gallery

statement

 

「イメージの故郷性について」

 

私の作品は具象的なイメージを使うことが多いが、そのときいつも、イメージの「故郷性」について想う。

「故郷性」というのは故郷を懐かしく想う様な心情を伴うもので、私の場合、多くは内面に生じたイメージが主であった。

この様なイメージは具象的なものだけでなく、抽象的な形態や、色彩(の取り合わせ)も含まれる。

何かのイメージに対して懐かしく想う(懐う)のは主観的な心情だろうが、単に個人的なものとは思わない。

その奥深くで様々な時代の、様々な文明にも通じるような、説明し難い、普遍的なものに繋がる感触がある。イメージに「故郷的」な懐いを伴うことがこの感触に繋がるのである。

それに対して実際の故郷(私の故郷は北海道の室蘭市である)に対する懐いは、明らかに個人的なものかも知れない。

然し最近は(故郷の母が亡くなり、土地を処分した事もあり)遠く離れた現実の故郷への懐いも、ことさら特殊なものとなって、作品の中にその具体的なイメージを取り入れるようになった。

地図、灯台、石碑等、実際に見たイメージ、写真や映像でだけ見たイメージ、遠い記憶のイメージに内面的なイメージが加わる。

すると、イメージの種類が増えただけでなく、異質なイメージ同士が化学反応を起こし、今迄になかった情動が生じて来る。

それに伴い絵画的造形もまた、新たな展開が生まれて来たように思う。

 

2023年4月 越前谷嘉高 ECHIZENYA Yoshitaka