past


 

 

吉原英里展ーcurtain 2023

会期 2023年3月10日(金)ー31日(金)  日月祝休

営業時間 火ー金:12ー18時 土曜日:ー16時

※3/21(祝・火)はお休みです

 

平日17:30、土曜日12:30以降はビルエントランスが閉鎖します。

お手数ですが、お電話(06−4792−0011)でお呼び出し願います。

 

開錠しに上がりますので少しお待ちくださいませ。

 

<アクセス>

地下鉄大阪メトロ【天満橋】南改札、3番出口を出て

角のファミリーマートの手前を左に(東に)曲がり、

蕎麦処 鷹山亭を右に(南に)曲がって、4軒目の白いビルです。

(1階に「喫茶店Dreamカフェ」があります。)

 

 

 

 

 

《curtain 2023-1》 2023年 91×182cm 吉原英里 YOSHIHARA Eri

 

 

 

 

  <artist  statement>

 

吉原英里展ーcurtain 2023      

                                                       

 +Yギャラリーの新しい空間を初めて見た時から、真ん中のアーチの存在を意識しました。このアーチがあることで、前室から奥の空間へと、私の意識が引き込まれるような不思議な感覚を覚えました。そしてこの空間の中に、私の作品を展示する方法を考えはじめたのです。これまでも、カーテンをモチーフとした作品を試みたことはありました。しかしながら今回は、カーテンの構造を作品素材との関係性で捉える等、より多面的に扱いたいと考えるようになってきました。

 

 もともと私の作品は、特性の異なる素材や技法を組み合わせることで、出来上がります。そしてそれらを渾然一体とさせるわけではなく、それぞれのパートをシンプルにかつ自由に制作し、客観的にあるいは偶発的に、改めて出会わせることで、互いの個性が引き出されることを期待しています。

 

 一枚の布が、ある空間を遮ることで、それぞれの空間に違った世界を創ることが出来る。そしてまた一点一点の作品も重層的な重なりを持ちながら奥へ奥へと誘う空間にしたいと思いました。そう考えるとワクワクして、楽しい制作となりました。

 

                                       吉原英里

 

 <ご挨拶>

 

 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 平素は当画廊運営にご協力いただきありがとうございます。

さて、当画廊では3月10日より「吉原英里展ーcurtain 2023」を開催いたします。 吉原英里(1959-)は1983年嵯峨美術短期大学版画専攻科修了後、版画家として発表を始めま した。デビュー当時の80年代前半、美術界は70年代の観念的作品から解放され、美術家が作りた い物を作る「個」の時代になりつつありました。吉原は、版画技法においては「ラミネート」(版 画用紙と雁皮紙の間に生の素材を挟み同時に刷る)を用いて実物を版画に取り入れるなど独自の 手法を生み出し着々と評価を得て行きます。1986年の番画廊(大阪)での個展《M氏の部屋》に おいては、画廊空間全体でインスタレーションを展開しました。椅子やソファーなどを切り抜か れた板に描き、自身の額入りの版画、帽子や傘などの実物そのものをオブジェ的に組み合わせ壁 面に配置されている作品は、この数年の美術館の80年代展(国立国際美術館、兵庫県立美術館)で 目にされた方も多いかと思います。日常的モチーフであるのにどこか浮遊感があり、何よりそこに 主人公の不在を感じる作品は、内省的で詩的な強度を持っていたと思います。近年(2000年以 降)の絵画作品は分割された画面で構成されています。自身の版画、寒冷紗を取り込むなど構造 的な性質を持った絵画を制作しています。

今回の展示では、絵画作品が中心となります。これまでの吉原の版画作品に登場するようなモ チーフは絵画においても繰り返し登場します。室内の身近な物たち(椅子や本、植物)または人が 身につける帽子、マフラーなど、人の存在を感じさせるものたち、その一方で、空に浮かぶ雲、 木陰、街路樹、自身の版画も一つの風景として絵の中に取り込まれ、それぞれの佇まいを見せて います。モチーフの一つ一つは誠実な写実であり、「もの」そのものとして用いるところに作家の 理知的な振る舞いを感じます。部分的に用いられる寒冷紗は半透明の膜、あるいはレイヤーとし て絵の中に一つの構造を生み出しています。吉原の作品を見る時、不思議な感覚に陥いるのは、 そのように真っ直ぐに提示されているモチーフや光景が、描かれていない不在を語り得るという 「有」と「無」のパラドックスにあるように思います。 今回のシリーズとなる「カーテン」は、象徴的なモチーフと言えます。向こうの世界と手前を柔 らかく区切るものとして存在し、面として広がったり、時に閉じたりしながら機能する揺らぎを 持った存在でもあります。吉原が描かない存在はその表層の向こうに隠されているのかもしれませ ん。 本展では新作絵画である「curtain」シリーズ7点を中心に最新版画も併せて展示いたします。 どうぞご高覧くださいませ。

敬具

 

 <略歴>

 

吉原英里 YOSHIHARA Eri 

1959 大阪生まれ

1981 嵯峨美術短期大学版画科卒業

1983 嵯峨美術短期大学版画専攻科修了

《受賞》

1981 大学版画展 買上げ賞受賞 大阪フォルム画廊東京店、東京

1982 大学版画展 買上げ賞受賞 大阪フォルム画廊東京店、東京

1987 ミヤコ版画公募展 都賞受賞 都画廊、大阪

1991 ABC絵画イラストコンクールABC&PI展 優秀賞受賞 ABCギャラリー、大阪

1997 「京展賞」受賞 京都市美術館

2003 文化庁平成14年度優秀作品買上げ

《グループ展》

2011 第8回 高知国際版画トリエンナーレ いの町紙の博物館(高知)

2013 コレクション展2013-春「部屋の中で」和歌山県立近代美術館

  新収蔵品展「信濃橋画廊コレクションを中心に」 兵庫県立美術館

2014 コレクション展2014-秋 和歌山県立近代美術館

  第9回高知国際版画トリエンナーレ いの町紙の博物館(高知)

2015 「Re-collections!! 文化庁買上優秀美術作品展 寺田倉庫ギャラリー(東京)

2016 館蔵品展「版画の誘惑展」砺波市美術館(富山)

  第60回CWAJ現代版画展 ハイフィールド・ホールガーデンズ(アメリカ) 大田市国際美術交換展

  Daejeon Jung-gu Cultual Center halls(韓国)

  The 13th GONGJU INTERNATIONAL ART FESTIVAL LimLip art museum(韓国)

2017 ART NAGOYA 2017 ウエスティンナゴヤキャッスル

  「Daejeon International Art Show2017」KOTRA Exhibition Center in Daejeon(韓国)

2018 なつやすみの美術館8「タイムトラベル」 和歌山県立近代美術館

  「ニュー・ウェイブ現代美術の80年代展」 国立国際美術館(大阪) 

2019 ART in PARK HOTEL TOKYO 2019 パークホテル東京

2020「TAMAVIVANTII 2020 幕間以前・以後」 多摩美術大学 アートテークギャラリー(東京)

2022 兵庫県立美術館開館20周年「関西の80年代」

 

〈個展〉

1984-2022 東京、名古屋、京都、大阪、ミラノ他(70回以上) 

 

〈パブリックコレクション〉

町田市立国際版画美術館、文化庁、宮崎県立美術館、和歌山県立近代美術館、兵庫県立美術館、京都市立芸 術大学、嵯峨美術大学、砺波市美術館、神戸アートビレッジセンター、ウィル愛知(愛知県女性センター)、 色彩美術館、兵庫県立こころの医療センター

 

 

交通

■大阪メトロ谷町線【天満橋駅】3番出口より南東へ1分

■京阪本線・中之島線【天満橋駅】東側14番出口より南東へ5分

 

ご注意

※ビル前には画廊の看板はございません

 

〒540-0012 大阪市中央区谷町1丁目3-27-306(大手前建設会館3F)

Tel:06-4792-0011 e-mail: info@plus-y-gallery.com

URL:https://www.plus-y-gallery.com